LBEAUTY SALON

ホテル情報誌「ホテルジャンキーズ」記事より抜粋


菅野沙織の
世界美容巡り



旅先では現地の美容術や化粧品などを
徹底的に探し出すのが趣味という
菅野さんの美容を巡る旅コラムです。


かんの・さおり
●トラベルコスメマニア。外資系化粧品会社勤務。海外旅行で訪れた街やホテルで現地独特の美容術や地元の化粧品などを探し出しては試し、体験する趣味歴はもう20余年。



  • イタリア・カプリ島 Vol.77
  • マレーシア・ランカウイ島 Vol.76
  • フランス・パリ Vol.75
  • トルコ Vol.74
  • アイスランド Vo.73
  • ハワイ島 Vol.72
  • バーデンバーデン Vol.71
  • カウアイ島 Vol.70
  • フランス・ビアリッツ Vol.69
  • デュバイ Vol.68
  • フィンランド Vol.67
  • モロッコ Vol.66



  • イタリア・カプリ島



    古代ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの時代から世界中の人々がいまだ愛してやまず、映画の舞台にもなったカプリ島。カプリ・ブルーとも言われる美しく透明感のある青い海に囲まれ、太陽の光がさんさんと降り注ぐ風光明媚な島で、ギリシャ神話の中では人魚が住んでいたと伝えられている。

    十六年前、初めてカプリ島を訪れてから、私もすっかりその魅力のとりこになり、すでに何度も再訪している。この島には独特の磁場があるという説もあるが、個人的にはパワースポットといわれるハワイ島で感じた以上のふわふわとやわらかいハッピーな空気が漂う感じがして、私にとって世界で一番ほっとできる場所である。この夏に引っ越した私の新居の内装も、カプリ島のホテルをテーマにしている。

    さて、カプリ島の魅力はなんといっても豊かな植物。島の一番高い場所は海抜三百メートルで、太陽に近い。どこを歩いても緑豊かで美しい花々が咲き乱れている。私が好きなのはアナカプリ地区で、パノラミックな海の景色を見ながら読書したり食事を楽しむ。 

    美容を語るときには、単に肌の次元にとどまらず、五感を喜びで満たすことが重要だ。たわわになるイエローのレモンやイチジク、はばたく鳥たちを見ていると「豊かさ」とは自然がくれるものだという意味がわかる気がする。

    お気に入りの屋外レストランをみつけて長い時間をかけてランチをとることをおすすめしたい。シーフード、フルーツなど何を食べてもおいしいし、カプリ島オリジナルのレモンでつくったきりりと冷えたリキュール、レモンチェロを飲んでまったりすれば、細胞からストレスが消えそうだ。ビタミンCをたっぷりとるのは肌の美白効果にも良い。カプリのレモンは大きくて新鮮、しかもとても安いので、お風呂に入れて、ミネラルウォーターにしぼって飲んで、たっぷり使いたい。また薄いレモン水をつくってお風呂上りに首から下に軽くふりかければさわやかなライトコロンのような香りを楽しめ、お肌の表面もひきしまる。お肌の弱い方は手や足の先だけにふりかけて。

    朝は必ず早起きして散歩をする。島のいたるところになっている小さなイチジクをちょっと失敬してもぎ、歩きながら食べると、ビタミンはもちろん便通にも良いので快適な腸内環境を保てる。

    鳥のさえずりは限りないヒーリング効果をもたらし、朝は日光浴、夜は静かになった海に下りてくる神秘的な銀の道を見つめながら月光浴をすれば心が癒える。肌は繊細なので自律神経のインバランスが影響する。つまり、心が幸せと感じることが一番の美容液なのだ。

    最初の旅で出会った、一六八一年に創業された自家製パフューマリーがある。名前は、Carthusia(カルトゥージァ)。十六年たった今でもカプリ島の直営店にオーダーを続けているほど気に入っている。ロゴマークが実に美しく、体中にカプリ島の花々をまとった人魚のイラストだ。カプリ島が長い歴史をもつ美の島であることがわかる。

    ■カプリ島

    南イタリアのナポリから高速船で1時間弱。アウグストゥス帝がその美しさにほれこんで、それまで所有していた近くのイスキア島(温泉で有名)と交換して手に入れたといわれる島で、ローマ皇帝をはじめ世界中の画家や医師などが好んで住んだ。カプリ地区は有名ブランドなどがあるセレブなエリアでいわゆるわかりやすいリゾートを体験できる。一方、アナカプリ地区では、より自然が豊かで芸術的、ゆったりとした時間を過ごせる。

    ■カプリのホテル選び

    いわゆる高級ホテルはカプリ地区に多いが、私のお気に入りはアナカプリ地区の小さなホテル。部屋のバルコニーから真下に怖いほど美しい紺碧の海をのぞむ絶景の
    チェザーレ・アウグストゥスや、崖の上にあり眺めが良いのはもちろん、敷地内に散策できる庭もあるルナ・ホテルがおすすめ。ルナのレストランは高いけれど繊細な味でおいしい。古代ローマ風の建物にレモンやオリーブを彩ったカプリらしいカラフルなタイルがホテル滞在を楽しくしてくれる。

    ■自家製工場を訪ねる

    カプリには自家製工場&ショップが多いので、アナカプリ地区のギャラリーやパスタショップ、レモンチェッロ(リキュール)ショップ、タイル屋、パフューマリー(香水工房)などをのぞくとおもしろい。観光では、なんといっても青の洞窟は見ておきたい。その美しさは格別だ。ただし相手は自然。天候や時間によっては波が高く船が洞窟に入れないこともあるので、時間に余裕をもって日程を組みたい。近くのイスキア島に足をのばせば温泉体験もできる。

    ■Carthusia(カルトゥージァ)

    1681年に創業された自家製パフューマリー。カプリ島でとれる自然の植物、花々だけを使って作られた天然パフューム、香水やソープ、ボディ用化粧品などがあり、カプリ島にまつわる名前がついている。私のお気に入りはARIA DI CAPRI。カプリ島内に研究所と工場をもっていてショップが島内にいくつかあり、女性用だけでなく男性用商品も扱っている。いずれも天然成分を使っているのでライトで心地よい香り。ソープなどはお土産にもおすすめ。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    散策の際、肉厚のアロエやサボテンの葉を少し摘んできます。とろとろしたエキスを搾り出し手持ちの化粧水とまぜて日焼けした肌に塗布して2、3分。そのあときれいに洗い流します。水分補給と鎮静効果があります。ただしサボテンを触る際、くれぐれも刺で指を痛めないように!


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.77 掲載記事より抜粋。



    マレーシア・ランカウイ島



    最近自分の中で旅のテーマとなっているのが「エコ体験」と「森の雨」。七月末に、豊かな古代からの地層と自然が残っており、ユネスコからもジオパークに認定されているランカウイ島にでかけた。マレーシアの地理的位置から考えれば美容ネタには大きな期待をしていたものの、その豊富さは正直あっぱれである。

    出発ぎりぎりに予約したため第一希望のザ・ダタイは取れず、結果
    シェラトン・ランカウイ・ビーチリゾートに宿泊。シェラトンといっても広大な敷地に木造の二階建ての建物が何棟もあり、背後にはうっそうとした熱帯雨林の山、そして、目の前にはプライベートビーチ。部屋のバルコニーからは目の前の木々でサルやリスが遊んでいるのが見え、通常のリゾート地におけるシェラトンのスタイルとは違い、自然の中でシックなムードが味わえる。

    初日は夜遅い到着、翌朝は激しいスコールと雷…しかもほぼ一日続いた。でも南国の雨が大好きだ。東京の自宅では「森の雨」という名のアロマオイルを焚いているほどで、熱帯雨林に降り注ぐ雨のけぶった香りには癒しを覚える。

    ホテルのバルコニーから天然の森の雨の香りを十分楽しんでから、いつものようにホテルのタクシーをチャーターして外出。機内で読んだガイドブックの中で現地の方と結婚された日本人女性が経営しているアート系のショップについて知ったので、まずはその店に向かう。かわいらしいそのブティックには現地で有名な、なまこのエキスを駆使したたくさんの種類のナチュラルコスメがあった。

    なまこはイメージ的には気持ち悪いかもしれないが漢方のようなもの。ホテルのショップの薬売り場ですでになまこオイルという、いとも不気味なアイテムを見つけていたが、このアートショップには保湿効果、細胞活性効果の高いといわれるなまこエキスを天然のハーブオイルと上手に調合した香りの良い化粧品や食品がそろっていた。実際なまこエキス入りの商品は肌が本当にしっとりするので私の評価は高い。

    三日目はジャングルエコツアーに参加。小さなボートがマングローブの茂る川を下り、さまざまな古代の地層や植物に出会える。鍾乳洞を探索しているとき天井からしたたる美しい水滴を飲んでみた。なんだか数億年前の地球の力をもらえそうな気がした。ランカウイ島の魅力を満喫するには、ジャングル・エコツアーとアイランドツアーへの参加がお勧めだ。ジャングルでは究極の癒しを味わえる。

    最後の日はシェラトンホテル内にあるマンダラスパに行ってみた。コテージを一部屋借りてゆったりとお手入れを受ける。百パーセント現地の天然成分だけを使ったお手入れを顔とボディに。ココナツやキュウリの香りなど本当に癒される。お手製のしょうが茶とレシピをいただく。

    地球の贈り物である自然と一体化するほど贅沢な旅はないし、そこで堪能する美容は心にしみる。今度はボルネオまで足をのばしてみたい。

    ■なまこ

    なまこは漢方にも使われており、保湿効果、細胞活性効果が高いといわれています。なまこエキスを使った化粧品のほか、美容グッズは大変豊富で、なまこ石鹸、なまこエキス入りラヴェンダーボディローション、肩こり用ボディバーム(これは大変気に入っています)、濃い液状蜂蜜、植物の根から作ったエナジーアップ茶、コーヒー、胃腸用のなまこエキス入りドリンクなども。町の小さな店では植物エキスでつくった鼻づまり用の塗り薬や軟膏も購入しました。

    ■フィッシュスパ

    私が今回参加したアイランドツアーで訪れたある島には淡水湖があり、人間が湖水に脚をつけると、ちいさなかわいいなまずがたくさんやってきて、脚の古い角質をパクパク食べてくれます。フィッシュスパという、なんともソフトで気持ちの良い体験でした。魚に脚を食べられるというと驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、トルコが発祥の地の魚によるマッサージ法です。はじめは少々くすぐったいですが、血行もよくなり、かかともつるつるになります。

    ■ナイトマーケット

    ランカウイ島での食事は、マレー料理、インドネシア料理、タイ料理、中華料理などバリエーションも豊富です。おすすめはナイトマーケットの利用。島内では夕方5時ごろから毎日違う村でナイトマーケットを開催し、フルーツはもちろんのこと、おいしい惣菜や食事などをその場で作って販売しています。とても楽しいし、新鮮で値段も安いです。夕食用にホテルに持ち帰るため、あちこちでたくさん買いましたが、500円にもなりませんでした。

    ■現地化粧品&スパ

    品揃えからいえば、本文中の日本人女性が経営しているお店「ピサン」が一番です。ここにはバティークのギャラリーもあり、作家が作品をつくっている姿も見ることができます。ランカウイ島内にはたくさんの個性的なスパがあるのでそれを目当てにやってくる旅行者も多いらしいので、あらかじめ予約しておく事をお勧めします。天然成分、できればオーガニック素材などを使ったスパが土地柄お勧めです。鼻から脳へ伝わる香りのレベルが違います。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    海で日焼をしたあとには、平たくて幅の広い葉を摘んで冷蔵庫で少し冷やし、顔にたっぷりクリームまたは乳液を塗ったあとにマスクのように軽くラップしてみてください。緑の香りの中でほてりが静まります。天然治療法です。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.76 掲載記事より抜粋。



    フランス・パリ



    昨年あたりから、パリでとても人気のあるエキゾチック美容体験がしたいと思っていたところ、ちょうど六月に出張。お目当ては昨年秋にオープンしたばかりのハマム「オーカリ」。出張前は心身ともに疲れきっているので、早朝パリに着いたその午後に早速予約を入れた。

    パリではいろいろなコスメブランドのエステサロンに行ったことがあるが、ここ数年、アラブ風の美しい千夜一夜のような建物の中でゆったりとハマム&エステというのがとってもお気に入りなので、まさか本格的ハマムが楽しめるとは感激。

    場所はパリの中心よりやや北東の2区にあり、非常にわかりにくい細い道に面した建物の中にある。ドアを開けると、そこはモロッコ風のエキゾチックで高級感のあるインテリア。なんとも品が良く清潔感に満ちている。受付のマダムと話してコースを決め、ガウンに着替える。

    ハマムというのは単に体を洗う場所ではなくちょっとした社交場なので、プロセスが楽しい。まずは、サロンで甘いお菓子とドライフルーツをつまみにフレッシュミントティーをいただき、体を温めながら他の客と話をしたりしながらくつろぐ。このお菓子がとてもおいしい。

    次に、極小の紙製ショーツをはいてスティームサウナに。ユーカリオイルのさわやかな香りのなかで癒されながら皮膚をやわらかくする。しばらくして「オカリ」オリジナルのサヴォン・ド・ノワール(黒オリーブの実を使って作られた天然の練りソープ)を体中に塗られてまたサウナに入り、さらに皮膚表面をソフトに。エキゾチックな内装にパリにいることをすっかり忘れてしまいそうだ。

    充分体が温まったころ名前を呼ばれ、大理石のベッドに横たわりモロッコ式アカスリミトンで全身をくまなくスクラブ。その後、シャンプーと全身マッサージ。極楽、極楽。体を洗い流し、美しいジャクージ・バスで泡マッサージ。このとき冷たく冷やしたフレッシュレモンジュースをいただきながら水分補給。毒素排泄されそうなほどすっきりした気分になる。再びサウナに入り、体を温めなおす。

    このころには体がすっかりまったりしてトロトロの状態。時差ぼけもあり、サウナのなかでアロマのスティームを受け本気で寝てしまった。「あら寝ていらしたの?」とマダムに起こされてガウンを羽織り、サロンへ移動。今度は数種類のフルーツをしぼって目の前で作ったジュースをいただき、しっかりヴィタミン補給。まったく至れり尽くせりである。

    こういった美容方法は理想的である。何よりも、心地よく美しいインテリア、やさしいけれど効き目のある天然成分でのケア、エステティシャンの確かな技術力、くつろげる空間、体の中をいたわる健康的なドリンク、施術者との楽しい会話。本来私のコースは二時間だったのだが、気がついたら四時間たっていた。これはわざわざ日本からということで、かなりサービス込みであったと思うけれど、おかげさまで旅の疲れはゼロに。

    ■パリで最近人気の美容法

    フランス人は旧植民地のモロッコやチュニジアが大好きで、代表的なヴァカンスのデスティネーションでもありますが、最近パリの美容界でも、エキゾチックなアラブ文化がとってもトレンディで、ハマムは人気のスパのひとつです。パリに行く方には、ぜひ旅の初めにこのハマム体験をお勧めします。なぜならば、旅の疲れをすっかり癒してくれるから。そのあとのスケジュールがいっそう楽しめること間違いありません。旬のパリ体験ができます。

    ■モロッコ美容@パリ

    最近、世界中で人気のモロッコ美容ですが、フランスでも人気ナンバーワン。したがって、その気分を味わえるような化粧品やボディケア商品は街でもかんたんに見つかります。スーパーマーケットMONOPRIXに行けば、モロッコ、エキゾチックといった名前のついたボディシャンプーやボディオイルなどが4ユーロくらいから見つかります。私は人気のアルガンオイル配合の安めのボディシャンプーやヘアシャンプーを買ってホテルでたっぷり使います。

    ■ハマム「 オカリ OKARI 」

    ハマムといっても本当に品がよく、美しい総合エステティックサロンなので安心感があります。素敵なマダムやキャリアウーマンがお忍びのように来ています。こじんまりしているので予約は早めにすることをお勧めします。ゆったりとした時間が流れており、コースの決まった時間よりも30分から1時間は長めにかかると思った方が安心です。場所は探しにくいのでホテルのコンシェルジェによく確認しておいて下さい。私のコースは2時間で150ユーロでした。

    ■モスケ

    パリ5区のカルチェラタンにパリで一番大きなモスケ(モスク)があります。ここのカフェとレストランはとても人気があり、パリにいながらプチアラブ体験ができます。パリジェンヌの間でも大人気で映画「Paris, je t'aime」にも登場したほど。私は夜レストランに行き、エキゾチックなムードの中で本格的なタジンを食べました。お酒はありません。また、このモスケには庶民的で経済的なハマムがあり、曜日によって男女のどちらかしか入れません。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    サヴォン・ド・ノワールは、黒オリーブの実を使って作られた天然の練りソープです。スーパーマーケットMONOPRIXでも売っています。私は体を洗うだけでなく、顔にのばしてしばらくパックしてから洗い流します。本当にしっとりします。また、モロッコ美容のアイテムとして人気のアルガンオイルの原液もMONOPRIXでかんたんに手に入るので洗顔後のマッサージや毛先に塗布します。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.75 掲載記事より抜粋。



    トルコ



    急に思い立って十三年ぶりにトルコに行くことにした。行先は、健康&美容スポットに加え、趣味の古代遺跡も楽しめるエーゲ海沿岸のイズミールで、三泊。

    ホテルはアクセスがよくて海の眺めがすばらしいヒルトン・イズミール。ロビーのティールームがゴージャスで、ちょっとした王宮気分も味わえる。

    二日目は朝からタクシーを終日チャーターしてエフェソスの古代遺跡を訪問。仲良くなった運転手さんにトルコ独自の健康に良いドリンクなどを聞き出してはカフェで試し飲み。後でスーパーマーケットに立ち寄ってもらって購入した。

     夕方、遺跡の近くにある小さな村にあるハマム(トルコ式風呂&アカスリ&マッサージ)に立ち寄る。大きなお腹の男性の三助がガシガシ垢をすり、ふわふわの泡石鹸で体を洗い、足指の先までマッサージしてくれる。終わると大きなタオルでぐるぐるに巻かれ、チャイをふるまわれ、すっかり体が温まったころ終了となる。ローカルのハマムも中は大理石でできており豪華だ。直径五メートルくらいの大理石の台に寝転んでスチームの中にいると浮世を忘れそうだ。

    この地域の名産であるオリーブオイル百パーセントでできたソープを購入。肌がモチモチになるので驚き。

    三日目はイズミールから車で十五分ほどの所にある温泉町バルチョバへ出かけた。温泉施設や温泉治療専用のホテルがいくつもある。私は温泉施設の中で自由にプールとジャクージを楽しむコースを選んだ。施設には医師もいて、診察を受ければもっと本格的な治療もできる。ここで一時間ほどゆったりしただけで体の芯から温まった。

    午後はイズミールの庶民的なバザールで小さな商店を冷やかして歩く。上野のアメヨコのようだ。創業一九五一年というコロンヤ専門店の頑固親父に出会い、オリジナルコロンやローズオイルを入手し、ちいさな化粧品屋の親父さんからは髪の毛に良いといわれる百パーセント天然オイル複数ブレンドのトリートメントを勧められて購入。天然もので効果が高い。探せば探すほど面白い美容グッズが見つかり興奮してくる。

    夜はホテルの上階部にあるサウナを利用。大きな窓があり熱海のようにネオン輝く美しいイズミールの夜景がすばらしい。また隣の部屋ではリクライニングベッドに横たわりながら夜景を楽しめる。

    最後の日は早朝からタクシーをチャーターしてイズミールから車で一時間強のビーチリゾート、チェシメへ。ここにも品の良いバザールがあり、そこでとうとう探していた天然物の蜂蜜をゲットした。トルコの蜂蜜は人気が高い。また、薬局ではフラワーエキス入りのオリジナルフェイシャルクリームを入手。テクスチャーはいまいちだが保湿力は抜群。そして最後に、温泉成分入りバスソルトを雑貨屋で発見。

    単に肌美容というだけでなく、健康、そして食による肌美容アイテムも豊富で大満足の三泊だった。

    ■イズミール

    トルコは東西に長細い国で、アジアとヨーロッパにまたがっているだけあり、文化も風土も人々の顔つきにもものすごいバリエーションがあります。今回私が訪れたイズミールは、イスタンブールに次いで第二の港湾都市ですが、「エーゲ海の真珠」とも呼ばれるビーチリゾートでもあります。すぐ目と鼻の先がギリシャで、近くにエフェソス、ペルガモンなどの古代遺跡や温泉町バルチョバなどもあり、観光客も多い街です。イスタンブールから飛行機で約1時間。

    ■ハマム

    ハマムは基本的に時間によって男女を分けていますので、飛び込み利用は危険です。あらかじめ、女性用に開放している時間を確認しておきましょう。また、当然ながら、最初はタオルを巻いていても、垢すり&マッサージの際には裸になることになります。ちなみに温泉の方は水着着用です。温泉人気が高いようで、施設内のエステサロンは予約でいっぱいでした。事前の予約をおすすめします。ハマムは約1,700円。

    ■健康ドリンク

    トルコにはヘルシーな飲み物もたくさんあります。トルコ名物のひとつであるヨーグルトを使ったアイランというすっぱいドリンクは、私も滞在中、日常的に飲んでいたら、肌の調子が上がってきました。また、りんごジュースを温めたようなりんご茶、エルマチャイというドリンクも有名です。タクシーの運転手さんに教えてもらったSALEPという蘭の根をつかった健康ドリンクはホットミルクで溶かして飲むもので、風邪を引いたときなどよいらしいです。

    ■コロンヤ

    コロンヤとは、香りのエッセンスをアルコールに溶かした芳香剤のことです。トルコ人はこのコロンヤが大好きですが、トルコといえばはずせないのが、バラのエッセンスオイル入りの美容水のコロンヤ。これは全身に使えるさわやかな化粧水です。最近はレモンの香りのものも人気のようです。スーパーでも買いましたが、後日、バザールにある由緒あるコロンヤ専門店で買ったオリジナルの小分けのコロンヤは、香りが一段と華やかで素晴らしかったです。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    トルコでは100%ピュアオリーブオイル配合の石けんがお安く手に入ります。石けんだからといって、すぐ洗い流さないで! ピュアオイルの石けんはお肌にやさしく、栄養成分がたっぷり。洗顔の後、デリケートな目の周りを除いて顔全体と胸元、腕や足にも石けんの泡をふんわりのばして5分くらいそのままにしておくとオリーブパックになります。洗い流した後の肌のつやとモチモチ感は驚きです。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.74 掲載記事より抜粋。



    アイスランド



    十月末、アイスランドに行きたい、と急に思い立った。雪景色の巨大な天然温泉ブルーラグーンにつかりたいという衝動にかられたから。正直なところアイスランド自体にはさして興味はなかったが、世界最大の露天温泉、ブルーラグーンの淡いミルキーブルー色の幻想的な風景をどうしても自分の目で見てみたかった。スケジュールを調整し、パリ一泊、アイスランドで二泊の計三泊の旅に出た。パリから更に三時間のフライトで、けっこうな時間がかかる。

    空港に着いたのはすでに夕方で、雪がちらついている。首都レイキャビクまで行かず、目的のブルーラグーンに隣接するホテルノーザンライト・インへ向かった。温泉は夜の八時まで開いているので、さっそく車で送ってもらう。

    雪が激しく降りだす中、水着に着替えて巨大露天風呂に足を踏み入れる。想像を絶する巨大な露天風呂は、この世とは思えないように美しく甘いブルー、なんと美しいことか…。水面からはミルク色の湯気のもやがかかり、人の顔が良く見えない。雪がしんしんと頭の上に降り注いでいる。ところどころがライトアップされていて本当に美しい。

    休憩したい入浴者のため、温泉内には木で作られた島や橋のような場所があり、ジャクージも楽しめる。温度は低めで場所によって三十七〜三十九度なので、暖かい場所を探して歩いてみるのも楽しい。 この温泉は地熱発電所に併設されており、地中からくみ上げた熱水を発電に利用した後、温泉に再利用されているのだ。

    雪の中でも入浴を楽しむ人の数は多い。

    温泉の底にしずむ酸性の泥は白く滑らかで塩分も含むため美肌効果がとても高い。そのため、多くの入浴客がこの白い泥を顔や体中に塗っている。私もさっそく泥をすくいあげて顔中にぬりたくる。

    ぬるめの温度なのにだんだん驚くほどぽかぽかしてくる。天国にいるような気持ちになった。

    温泉から出てシャワーを浴び、泥を落とし、温泉施設にあるカフェで暖かいコーヒーとケーキを楽しみながらホテルに依頼していたピックアップカーを待つ。外の雪が美しい。北欧のようにシンプルなつくりの建物だが、木の温かみがあり心にやさしい。

    温泉の泥を配合した化粧品が販売されていたので、フェイシャルスクラブとボディローションを購入した。

    肌もしっとりつるつるになり、ホテルの部屋で気持ちよく眠ろうとしたら急にホテルスタッフの声が聞こえる。

    「宿泊者の皆様、今外に美しいオーロラが見えますよ」

    急いでセーターと厚手のソックスだけで(靴を履くのも忘れて)ホテルの玄関に向かった。すると玄関の正面の空になんとも美しいグリーンのオーロラが…。靴下のまま雪道でしばし眺めた。

    ■アイスランド

    アイスランドはユーラシアプレートと北米プレートの分岐点であり、プレートを生み出す海嶺とよばれる火山山脈の一部が地表に現れているという、世界でも珍しい島だそうです。地下では今でもマグマが活動しているとのこと。したがって、景観はまるで月面のように荒涼としている場所が多いのですが、火山の国だけあってところどころに温泉があり、現地でツアーなどに参加すると、間欠泉を何カ所かで見ることができます。

    ■オーロラ

    アイスランドでの目と心の美容は、なによりも夜空に舞うオーロラですね。美しいものにじかに触れることは最高の美容効果があります。

    アイスランドは高緯度ですが、周囲をメキシコ湾流が洗っているため、冬でも気温が高く、さほど苦労せずともオーロラが見えてしまいます。季節にもよりますが、空港から近いブルーラグーンやレイキャビクでも簡単に見えますので、昔、苦労して北極圏の果てまでオーロラ見物に行ったことを考えると夢のようです。

    ■ブルーラグーン

    私はあえて夜に訪れましたが、きっとそれが正解だと思います。夜間のライトアップや雪は、ブルーラグーンの美しい色をよりいっそう幻想的に、そして忘れがたいものにしてくれるような気がします。ただし、近くのホテルを選ばないと夜間の訪問は大変です。また、自力では帰れませんので、必ずホテルからの送迎をお願いしましょう。雪の日などは温まった体もすぐに凍りつきますので。レイキャビクからはけっこう遠くて車で50分はかかります。

    ■ノーザンライト・イン

    私が泊まったホテルノーザンライト・インは、空港から15分、ラグーンには隣接しており車で数分程度なのでお勧めです。ノーザンライトという名前はオーロラという意味です。地味なインですが、サービスが素晴しかったです。お料理もレベルが高く驚きました。宿泊者がくつろぐサロンには大きな暖炉と人なつこい犬がいて、家庭的な気分を味わえます。お部屋はシンプルでオイルヒーターのためなかなか温まりませんので、寒がりの方は少し覚悟を。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    温泉をテーマにした化粧品が多い中、お土産屋などで注意深く探すとオーガニックなハーブをたくさん配合したシャンプーに出会えます。私も地味なボトルの天然成分100%のハーブ・シャンプーを試しましたが、アロマたっぷりで頭皮もすっきり。香りをかぐだけでもアロマ効果があります。天然成分配合率が高い商品はボディ使用もOK。肩と膝下に軽く擦りこむと、むくみが緩和されます。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.73 掲載記事より抜粋。



    ハワイ島



    ここ数年来、モロッコ、エジプト、ドバイなど刺激的な国ばかりを旅した後、最近の私の関心は、地球、自然の力を借りたビューティーケア。七月のカウアイ島に続き、年末に二十年ぶりに訪れたハワイ島には四千メートル級の山が二つあり、いまだに溶岩を流す活火山をも抱えるエナジェティックな島。そんなせいか、ハワイ島にはパワースポットがたくさんあると言われている。確かに視線をさえぎることなく果てしなく広がる広大な土地に立っているだけですがすがしい気分。大地そのものから突き上げるようなあたたかい感じのするパワーだ。

    私が訪れたのは、そんな世界三大パワースポットのひとつと言われる地域にある、人気のマウナラニ・スパ。ハワイ独自の自然成分や手技を駆使した、さまざまなトリートメントメニューがあるが、ぜひ試したいと思っていたメニューが二つあった。まず、ハワイ島でしかとれないコナコーヒーを使ったボディスクラブ。そして、屋外にある溶岩をくりぬいて作られた溶岩サウナ。

    チェックインしてパレオに着替え、通常のサウナやスティームサウナ、またはヒーリング効果たっぷりの薄暗い部屋で自分の番を待つ。十二月末のハワイ島は冬のため涼しく、屋外の溶岩が太陽熱で暖まらないため、残念ながら溶岩サウナは断念することになった。

    キャビンのベッドに横たわると、コナコーヒーとチョコレートを混ぜ合わせたいい香りがするものを全身にぬり、ていねいな全身スクラブが始まる。コーヒーには表皮を活性化する効果、チョコレートには脳を休める効果があるので、トリートメント後の体は元気に、そして心はリラックス。しかも香りはさほど気にならない。

    シャワーを浴びたあとはバニラ入りのオイルで全身のマッサージ。あまりの心地よさに何が起きたか覚えていないほど寝入ってしまい、ベッドから起きた時には、しゃきっとしながらも幸せ感に満ちあふれていた。

    料金は五十分で百五十九ドル。もっと暖かい季節に再訪して、必ず溶岩スパを試してみたい。施術で使用したコーヒー スクラブを購入したかったのだが、フレッシュなオリジナル処方ということで持ち帰ることはできず。飲むために買ってきたコーヒーで今度試してみようと思う。

    ハワイ島に限らず、アメリカで今注目すべきは、ナチュラル、バイオ、オーガニック、スピリチュアルと銘打った数々の化粧品。スーパーマーケットに行くだけでもその種類に驚く。バリエーションの豊かさはヨーロッパの比ではないほど。

    ナチュラル系のビューティケアで大切なことは、もちろん成分の良し悪しだが、なんといってもプロのアドバイスを借りないセルフセレクションの場合、その気になる気分が大切。私はハワイ島にある数少ないコスメショップでとても面白い商品を見つけた。アリゾナにある人気のパワースポット「セドナ」で採れた土や植物成分を配合したボディケア。いつか現地で美容体験をと考えていただけに即とびつく。さっそくシャワージェル、ボディマッドマスク、フットスクラブを購入し、自宅で楽しんでいる。

    ■ハワイ島のパワースポット

    ハワイ島には、アリゾナのセドナなどと並んで世界3大パワースポットのひとつと言われる強力パワースポットがあります。ホテルも何軒かあるのでおなじみのマウナ・ラニです。この他、かつて古代のハワイ王族の隠れ家だったワイピオ渓谷の滝、火の神が住むという言い伝えがあるキラウエア火山、神殿(ヘイアウ)跡の国立歴史公園、プウホヌア・オ・ハナウナウなども有名です。こうした「気」が満ちている所に身を置くことも美容には効果があります。

    ■自然をテーマにしたスパの場合

    今回、反省を込めて学習したのが、自然をテーマにしたスパの場合のメニュー選びです。事前にメニューをよく吟味して予約をしておくことはもちろん必須。ただし、なんともコントロールできないのは天候。今回のようにお目当ての溶岩サウナは自然の太陽熱を利用しないと可能ではないため、季節や天候によりキャンセルが生じてしまいます。それもそれと受け止め、室内で試せるメニューとあわせて予約しておくと、がっかりしなくてすみます。

    ■深海から取れる塩

    たまたま知り合った日本人の学者の方と話をして入手した情報ですが、最近ハワイ島では深海から取れる塩に注目しているとのこと。ハワイ島沖の海洋深層から取れる塩の成分とクオリティが抜群に良いらしく、ハワイや日本の学者達が注目をしているそうです。まだレアですが、食用を探して購入。近い将来、必ず美容に応用したアイテムも発売されるはず。天然植物のオイル、サトウキビ、コーヒー、塩、石…ハワイの天然美容素材は本当に豊かです。

    ■ハワイアンウォーターと地ビール

    現地ではとびっきりピュアでしかも軟水だから飲みやすいハワイアンウォーターをたっぷり飲んで、細胞にもハワイアン気分を注いではいかがでしょうか? パッケージも美しいミネラルウォーターがいろいろあります。

    もうひとつ強烈にお勧めしたいのは、ハワイ島ヒロの方で蒸留される人気の地ビール。スーパーなどで簡単に入手できます。種類は豊富で、ボトルのラベルも絵葉書のように美しい。味もしっかりしたエールが多く、舌も目も存分に楽しめます。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    今回ハワイ島で毎日していたことは、コンドミニアムの庭にあった溶岩石をこっそり借りてきて、頻繁に手に握ったこと。これは言ってみれば気分の問題ですが、そもそも美容はあくまでも気分が重要。地球の真ん中から生まれ出たマグマの力に思いをはせるだけで、ロマンを感じ、優しい気持ちになることができました。もちろん帰国前には元の場所に正しく返却済みです。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.72 掲載記事より抜粋。



    バーデンバーデン(ドイツ)



    私の世界美容巡りの旅の原点となったのが、フランクフルトから電車で二時間ほどのところにある温泉保養地、バーデンバーデン。ここは、美容と癒しのまさに宝庫だ。

    ヨーロッパ中から長期保養にやってくる老夫婦や家族がゆったりとくつろぐ姿があちこちで見られるこの土地の魅力は、もちろん温泉。黒い森シュバルツバルツに囲まれた山間の広大な公園の中に、世界でも有数の美しいテルメがある。フランスやイタリアのように気取っていないけれど、とても品が良くフレンドリーだ。

    バーデンとは、ドイツ語で温泉を意味するらしい。その歴史は古く、古代ローマ人が二千年前に源泉を発見。その後は貴族や音楽家、芸術家達に愛されてきた社交場でもある。カラカラテルメは水着で楽しめる室内外の温水プール。水温が異なる七つの温泉プールやジェットバス、噴水、サウナ、洞窟風呂などがあり、楽しいこと限りない。

    朝なら屋外のプールで森から流れてくる香りをかぎながら森林浴も楽しめる。夕方は、ガラスのドーム型の美しい建物が湯気に囲まれながらライトに照らされ、とても幻想的。美しい環境と建物のおかげで、単にお湯だけでなく「気分」が楽しめる。プールの端に寄りかかっていい気分になっていると、隣にいる外国人とも話が弾む素朴で気さくな社交場だ。

    ショップでは、黒い森の木から取れた多目的エッセンシャルオイルが売られており、癒される香りだ。また、館内ではオーガニックな軽食も楽しめる。

    近くにはギリシャ神殿のように美しく華麗な飲泉所トリンクハレがあり、壁画を楽しみながら鉱泉を試飲できる。このあたりでは、木々や花々、小川を見ながら本当に幸せな気分で散歩が楽しめる。

    また、豪華なローマ風建物のフリードリッヒ浴場があり、古代ローマの温泉の一部である遺跡も見ることができるが、ここは全裸で男女混浴。厳かな雰囲気なのでちょっと緊張しながら入浴。エステが隣接されており、贅沢にくつろぐこともできる。入浴後のマッサージは天国。

    公園内には素敵なショップがあり、ドイツの森のエキスを含んだオーガニック化粧水やクリームなども買える。青臭いけれど効きそう。ドイツでは薬屋さんが素晴らしく充実した品揃え。ドイツの森のエキスを駆使した化粧品はもちろん、天然成分たっぷりののど飴やハーブティなどもおすすめ。

    しかし、なんといってもタダで楽しめるのが、森林浴。街から少し森の中に繰り出すと、鼻が通るほど深い緑の香りに満ちており、体内が浄化されたような気分になる。公園内のアウトドアのレストランで夕食をとると、クラッシックのオーケストラが演奏していたりして感性まで美しく磨かれそう。

    夜、寝るとき、森で拾った小枝をベッドの枕元において香りを楽しむ。年をとっても何度も行きたい、ほっとするような小さな天国。やはり自然の力は偉大な美容のオリジンだ。

    ■バーデンバーデン

    フランクフルトから電車に乗る際、ソーセージとパン、アップルサイダーを買って乗りこみ、道中の美しい景色を眺めながら朝食ピクニック。私たちは途中下車して大学町である美しい古都ハイデルベルグを観光し、おいしいランチをとってから再びバーデンバーデンに向かいました。電車で1時間弱でフランスのストラスブルグにも行けます。花に満ちたストラスブルグの美しい町並みを楽しみ運河沿いのレストランで食事をして帰ってくるのも楽しい時間です。

    ■街の散策

    バーデンバーデンは小さな街ではありますが、温泉の魅力だけではなく、自然も建物も素晴らしく豊かで美しい街なので、公園を中心にゆっくり散策などをして過ごすのがおすすめです。カラカラテルメも、もし時間の余裕があれば、ぜひ朝と夕方の違った美しさをそれぞれ見ていただきたいと思います。お湯の温度は日本人にとっては少しぬるめですが、ゆっくりお湯の中を散歩したり、いろいろな種類のお湯を楽しんでいるうちに、すぐにぽかぽかしてきます。

    ■郊外を楽しむ

    バーデンバーデンの森の中には、自然の恵みのみならず著名な音楽家の生家やワイナリーなどもあったりして、文化的にもグルメ的にも幅広く楽しめます。

    ドイツの白ワインは世界的にも有名ですが、この地方でしか取れない珍しいローカルワインがあり、日本ではなかなか手に入れられないものなので、お土産にも喜ばれます。

    ■目に麗しいホテル

    私は星の王子様が大好きなので、バーデンバーデンの町の少し端のほうにあるDer Kleine Prinz Hotel (星の王子様という名前)に宿泊しました。小さなホテルですが、至る所に王子様の絵本の中の絵が飾られ超ロマンチックです。スイートルームに泊まりましたが、ジャクージ付。小さなレストランには星の王子様の絵が描かれた食器。なんといってもホテルの従業員のドイツ人青年たちは世にも美しい王子様たちでした。目の保養、美容?になりました。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    黒い森シュバルツバルツはドイツ人の間では大切な森の恵み。この森のエキスを使った美容アイテムはたくさんあります。特に、鎮静効果のある森のエキスオイルはテルメでも薬局でも簡単にみつかります。オイルといっても非常にさっぱりしているので、ボディ、ヘア、お風呂にちょっとたらすなど、いろいろな使い方ができて便利です。ホットタオルにしみこませて顔に当てると、気分がすっきりします。もみの木のエキス入りののど飴は絶品ですので、必ずゲットしてください。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.71 掲載記事より抜粋。



    カウアイ島(ハワイ)



    この夏はむしょうに静かな環境でオーガニック体験をしたかった。過労気味の中、心と体が自然に癒しを求めていたのだろう。そこで、豊かでダイナミックな自然ゆえ「ガーデン・アイランド」とも呼ばれているハワイのカウアイ島へ。

    肌の健康は心から来るものだから、見たものや触れたものから何かを感じることはとても大切だ。この島の魅力の八割は空からしか見られないと聞き、ヘリコプターツアーに参加。空から島を眺めながら、カウアイにはなにか不思議な力、自然のパワーがあるような気がした。

    また、川を下って森の奥で見た熱帯植物に宿るエネルギーの虜になった。そのカラフルで肉厚、太陽の恵みと美しい天然の水をたくさん蓄えた植物達の木の幹や葉に触れたときに感じた凄まじい生命力と心身にしみ込むような癒しパワー。こういった植物から作られたサプリメントには素晴らしい美容効果があるに違いない。

    宿泊したのは、お目当ての「アレクサンダー・デイ・スパ・アンド・サロン」が入っているカウアイ・マリオット・リゾート&ビーチ・クラブ。空港から近い巨大ホテルだが、プライベートビーチがあり、ワイルドな自然が目の前。

    館内のショップでさっそくカウアイ島の天然植物からつくられたオーガニックな美容アイテムを見つけ、花のマッサージオイル、ハワイの伝統的なククイオイルのシャンプーを購入。ホテルのプールサイドのマーケットでは、現地の親子が手作りの100%無添加オーガニック化粧品を販売していたので、飛びついて購入。黒砂糖とエッセンシャルオイルのスクラブ剤、天然オイルを使った海の香りのするボディミルク。さっそくホテルのバスルームで使用してみた。

    さて、ホテル内のサロン「アレクサンダー」は、カウアイ在住の人々からベスト・マッサージを提供するサロンとして賞賛されている。私はホテルにチェックイン直後に予約を入れた。レセプションのマダムと相談し、シュガーグロー(砂糖のスクラブ)とハワイ伝統のロミロミ・マッサージを選択(百七十五ドル)。

    塩の効果が引き締めとしたら、砂糖には保湿効果があるので、今回は日焼け後の肌に保湿を選んだ。担当は、なんと、男性エステティシャン。抵抗感があったが、そうもいっていられない。またまた全裸になり、その場で調合された砂糖のスクラブ、甘い香りにうっとりする。

    シャワーをあびて、今度はパッションフルーツとライムの成分が入ったクリームでロミロミマッサージ。最初は男性から受ける全裸のマッサージに羞恥心を感じていたが、実はロミロミには男性がふさわしい。大きな手で力強くコリをほぐしてもらううちに完璧に眠りに落ちていた。こんな完璧なマッサージは受けたことがない。私からもベストマッサージと賛辞したい。

    短期間ながら、カウアイの自然の力を100%体験できた素晴らしい旅だった。

    ■ガーデン・アイランド、カウアイ島

    ホノルルからハワイアン・エアラインで30分強。映画「ジュラシックパーク」の撮影舞台になったほどの古代のイメージを残す美しい島。その豊かで険しい自然と雨が多いことから、ハワイの他の島とは異なる個性をもち、太平洋のグランドキャニオンとも呼ばれています。お値段は少し高いけれど、ヘリコプターツアーで空から島を眺めると、美しい山襞やいくつもの滝、クワイの木など絶景が楽しめます。スピリチュアルな世界では不思議な力が宿る島とか。

    ■ロミロミを受ける際の注意

    ロミロミとはハワイ特有のマッサージで、指先だけでなく掌を大きく使って皮膚の表面をすべるように、しかも力強く、コリのある部分は深く深く妥協なくマッサージしていく、かなりパワフルなマッサージです。皮膚表面というよりは、体調までよくするほど本格的なマッサージ効果がありますので、機内で凝りきった肩や腰などには感動的な効果が感じられます。しかし、体調がよくないときには少し強すぎるかもしれません。男性セラピストがお勧めです。

    ■スーパーで入手できる美容グッズ

    ハワイ産の塩は、実はとても有名。サトウキビが多いことからブラウンシュガー(少し粗目がおすすめ)も安く入手できます。ぜひ持ち帰ってお気に入りのオイルと混ぜてボディスクラブを。また、ココナッツやマカダミアオイルはもとより、フラワーオイルやククイオイルなど、様々な天然オイルが売られています。とくに日本では目にしないハワイ伝統のククイオイルはお勧めです。10ドル程度で見つかります。ただし塩や砂糖、液体物は重くなるのでご注意を。

    ■巨大ホテルのプラスとマイナス

    短い滞在の中、移動せずにお目当てのエステサロン体験をしたかったため、サロンの入っているホテル、マリオットに。空港から近いのに静かな環境なので便利。ただ、巨大すぎて敷地内を歩くだけで疲れますし、レストランもいつも混んでいます。私はキッチンつきの部屋を選び、食材を買って電子レンジも活用しました。良かったのは、巨大プールの合間にジャクージが何カ所もあること。ギリシャ神殿のような柱に囲まれていて、けっこう贅沢な気分になれます。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.70 掲載記事より抜粋。



    ビアリッツ(フランス)



    フランスには年に数回出張しているが、一番重要な会議がここ数年、リゾートのホテルにて缶詰で行われる。今年はスペイン国境に近い、ひと昔前のビーチリゾート、ビアリッツが会場に選ばれた。

    フランスの自然美容方法といえば、豊かなミネラルウォーターの水源地、エビアン、ヴィシーなどでよくみられるスパ療法。そして、西フランスの高級リゾート、ラボール、ビアリッツなどが代表する海の恵みを駆使したタラソテラピーがあげられる。

    ビアリッツはリゾートといっても幾分古めかしく、高級ホテルの数も少ない。そこで、今回タラソテラピーを体験するにあたり、改装したばかりの一般向け本格的施設「テルメ・マリン・ドゥ・ビアリッツ」を選んでみた。この施設のメニューは充実しており、海水プール、ジャクージ、サウナといった一般的なコースから、海の恵みを活用したソルトスクラブ、海草のパック、スリミングコース、長期滞在体質改善コースなど、本格的なメニューまで網羅している。

    私は時間の限りもあったので、レセプションで希望内容を相談し典型的なタラソテラピーを体験することにした。

    まず、海水のプール、ジャクージでリラックスしてからスティームサウナに入る。その後、ソルト&エッセンシャルオイルスクラブ、マッサージ&全身海草パックで、約一時間半のトリートメント。

    施術は全裸で行う。エステティシャンにはキャリア豊かなマダムが多く、手技のレベルは相当高い。

    エステティシャンに「マダム、この塩はビアリッツ産? それともゲランドのもの?」と聞いてみたところ、「ウイ、ゲランド産ですよ」。次に海草についても聞いてみたところ、「ブルターニュ地方のものですよ」と。フランスで塩が有名な地域といえばゲランドと地中海のマカルグ。また、タラソといえば有名なのは、ブルターニュ地方。

    使っている素材はバスクの地元産ではなかったが、ともあれ、ビアリッツの美しい海を見ながら海水プールでくつろいだひと時は忘れがたいし、肌は驚くほどつやと潤いを取り戻した。

    ところで、ビアリッツ近郊には車で三十分程度の場所に、緑豊かで美しい小さなバスク地方の村がたくさんある。私はタクシーをチャーターし、唐辛子で有名な小さくてかわいい村エスペレットと「フランスでもっとも美しい村」のひとつにリストアップされているアイノアという村を訪ねた。

    かわいらしいお土産屋がたくさん並んでいる中、これだけハーブが豊富な土地柄だけに、ローカルな化粧品があるに違いないと探してみたところ、村にたった一軒、バスク地方の成分を駆使したパフューム・ショップがあるのを見つけた。ブランド名は、Hegoak。バスク地方のハーブをふんだんに使ったバスミルク、その幻想的な自然の香りのなんと素晴らしいこと。

    ■ビアリッツ

    パリから飛行機で約1時間。古くからの高級ビーチリゾートとして知られ、カジノやブティックなどが立ち並ぶエリアは良く映画などにも登場するが、波が高いため最近ではサーフィンの名所でもある。

    グルメで有名なフランス側バスク地方、そしてグルメの街で有名なサンセバスチャン(スペイン側)にも近いため、ビアリッツの街の中でも様々な顔を持った食を堪能できる。自然豊かで人々も素朴で親切。小さな村めぐりをするとたくさん素敵な発見がある。

    ■バスク地方の名物

    チョコレートがバスク地方の名物です。ビアリッツの街にもかわいいショコラティエがたくさんありますが、1872年創立のMiremontというブランドはにぎやかな頃のビアリッツを彷彿とさせるクラシックで華やかなお店。1900年初頭頃にはスペインの王様も買いにいらしていたそうです。宝石を選ぶようにチョコレートを選ぶことができます。絶品でした。その他、イベリコ豚の生ハムがおすすめです。現地の生ハムは感動ものです。

    ■タラソテラピーを受ける際の注意

    タラソテラピーでは海水プールで体をリラックスさせるのも楽しみのひとつですが、塩分があることと衛生面の理由で水着とともにヘアキャップをかぶることを要求されます。用意がなかった私は男性用の黒いキャップを買わされました。中にはホテルのシャワーキャップをかぶっている人もいます。また、施術の後はいつも以上にしっかりシャンプーを。海水は水だからなんて思って軽く済ませると後で髪の毛が塩気でバリバリになり驚きます。

    ■ビアリッツのホテル

    ビアリッツで最も伝統と格式あるホテルといえばナポレオン三世の夏の離宮だったオテル・デュ・パレですが、今回は出張のため、会社指定でラディソンSASホテル・ビアリッツに5泊しました。ここはちょっと古いのですが、ホテルの屋上から見る海やオレンジ色の屋根の街の眺めは素晴らしかったです。また、タラソセンターや街中からも徒歩10分程度で便利。ホテル内にはヘルスサロンがありますが、メニューを見たところ、特にタラソ系はなし。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.69 掲載記事より抜粋。



    デュバイ



    ハードな仕事の日々の後、GWはスパ天国で自分にごほうびを、ということで急きょデュバイに行くことに。

    初日はシェラトン・クリーク・デュドバイに早朝チェックイン。午後はタクシーをチャーターしてスーク(市場)めぐり。薬局でサウジアラビア産のヴァージン・オリーブオイルのミニ缶をゲット。「何故ここで?」と聞くと、このオリーブオイルは美容に良いので肌に塗っても服用してもどっちも可なのだと。やはり薬局は美容アイテムの宝庫です。

    翌日はいよいよクレオパトラ・スパ。何しろ建物やインテリアがすごい。まるでクレオパトラの部屋。選んだのは、クレオパトラコースお勧めボディコースでミルクバス、エキゾティック・ソルトスクラブ、フローティング・ミルクラップ。   一時間前にサロンに到着するよう指示され、ジャクージ、ドライサウナ、ローズマリーの香りで満たされたアラビアンナイトの星空を見上げるようなドーム型のスティームサウナでくつろぐ。

    さて、名前が呼ばれ個室へ。まずはミルクバブルバスで三十分間体をほぐす。血行が良くなりアロマオイルとブレンドされたミルクの効果で肌がしっとりと。次に、エキゾティックなアロマオイルをブレンドしたソルトでボディスクラブ。洗い流した後、またミルクをたっぷりボディにぬりラップ。すると急に体が浮いてきた。なんとウォータベッドにたっぷりのお湯が入れられ、体中が包まれてふわふわぽかぽか。ものすごい快感体験。すっかり眠ってしまい、起こされた後、ボディをマッサージしてもらって終了。大満足のクレオパトラ気分でした。

    その夜泊まったル・ロイヤル・メリディアン・ビーチリゾート & スパ・デュバイの美しいビーチでは、後でトリートメントに使うため、海水に浮いているきれいな海草を集めておきました。

    最終日は砂漠の真ん中にあるバブ・アル・シャム・デザート・リゾート &スパに宿泊。昔のアラブの砦をイメージしたホテルのバスルームは土色で楕円形の大きく深い湯船とたっぷりサイズのアメニティ。ざらざらのバスソルトに乾燥させておいた前述の海草を細かく刻んで混ぜて溶かしたところ、粘度のあるミネラルたっぷりのエキスができたので、腕と足(皮膚の弱い部分は避ける)に塗って入浴したら、ものすごくつるつるのお肌になった。

    最後まで食べ切れなかったフルーツバスケットのりんごを切ってバスに浮かべてリフレッシュ。りんごには余分な角質のターンオーバーを促す効果があるので、日焼けしたお肌の生まれ変わりに少しは役に立つはず。

    最後に、初日に購入したオリーブオイルでヘアパック、ボディに塗布。ルーフトップの野外バーでビタミンたっぷりのカクテルを飲みながらサンセットを眺めて今回の美容旅は終了。

    ■デュバイ

    最近急激に開発された中東の注目の観光スポット。車での移動1時間以内で、クリーク、ビーチリゾート、砂漠リゾートと3つの顔が簡単に楽しめる。どこに行っても壮大なスケールの人工的な建物だらけ。出稼ぎのインド人がものすごく多くて驚きます。エミレーツだと羽田発関空乗換え。関空-ドバイは行き11時間強、帰りは9時間強。時差は5時間。どこに行っても、ほとんどのところで英語が通じます。

    ■スパ三昧のスケジューリング

    デュバイのスパは、あまりに種類が多くてつい毎日でも予約を入れてしまいそうな誘惑にかられます。けれど、お手入れのしすぎはむしろ体を疲れさせたり、代謝改善のプロセスで体の弱っている部分の調子が一時的に乱れる場合があります。

    また、お顔のお手入れも、皮膚が薄いため毎日はお勧めできません。少なくとも中1日は空ける、または事前にどういう組み合わせにすべきかをサロンの方と相談してからコースを決めるようお勧めします。

    ■スパ&エステサロンの選び方

    街のあちこちにスパやサロンが驚くほどたくさんあり、しかもコースのバリエーションが豊か。地理的にアジア、アフリカ、ヨーロッパに囲まれており、あらゆる文化の交流点なので、タイ風、インドネシア風、インドアーユルベーダ、モロッコ風、日本風、ヨーロッパ風、エジプト風…と、限りなくいろいろな種類のトリートメントがあります。どういうスタイルを試したいかあらかじめ決め、事前予約をしておいたほうが良いです。

    独立したスパやサロンがモール内、ホテル内とあちこちにありますが、一般的にはモール内などの独立したサロンの方がホテルよりもベッド数が多く、インテリアなども凝っているので楽しめます。ただし、選び方によってはホテル内の美容施設も相当レベルが高いので、ホテル選びの際にはチェックを。

    ■化粧品

    デュバイはあまりローカルな化粧品がないのですが、エステが充実しているので、サロンをのぞいてみると、グローバルで高品質な化粧品が見つかります。スパブランド化粧品を買う…たまにはこんな贅沢もデュバイならではです。

    ■旅のワンポイントアドバイス

    アラブ諸国の場合、現地を深夜または早朝発のフライトが多いので、できればチェックアウトの時間を交渉して少しでも遅らせ、サウナやジャクージで汗を流して疲れを取ってから機中に…というスタイルをお勧めします。

    ホテルのスパのボディ化粧品は、たいがいが高級なブランド物で贅沢な気分や香りを味わえますし、シャワージェルをリッチに使ってさっぱりした後、ボディローションを何回もすりこむようにたっぷり塗れば、機内での気分や肌のしっとり感が断然違ってきます。




    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.68 掲載記事より抜粋。



    フィンランド



    私、メンタリティはラテン系なのに、フィンランドが大好きで、北極圏も含めてすでに六回ほど訪れている。森と湖の透明感のある美しい国、自然の癒しに満ちているフィンランドでは、美容を語ること、それは決して肌だけの問題ではなく、心と体と自然がどのように連鎖しているかが重要になる。いわゆるホリスティックな自然療法的考え方である。だからフィンランドで美容体験をしようと思ったら、ホテルのエステサロンだけではなく、自然の中に飛び込むことが一番だと思う。

    フィンランドといえば、まずはサウナ。フィンランド人にとってサウナは健康管理をしながら人間同士の交流をする場。ホテルはもちろん、ふつうの民家にもたいていサウナがある。

    まず、朝市に行ってサウナ用グッズをそろえよう。サウナ用に白樺の枝を束ねたヴィヒタを購入し、市場または街のあちこちにあるサウナグッズ専門店でサウナ専用蜂蜜入りパックを購入。ついでに何があってもはずせない、驚くほど豊富な種類の摘みたてのベリーをたくさん買いこむ。

    ホテルにもよるが、部屋に小さなサウナが付いている場合と共用サウナの場合がある。まずは軽く体を洗いサウナに入り、時々ヴィヒタで皮膚表面を軽く叩く。すると、アロマ効果のある白樺のよい香りとともに血行が促進され、心身ともにすっきりする。

    次に顔とボディに蜂蜜パックをたっぷり塗って汗をかく。甘い香りに脳が幸せを感じ、心がやさしくなる。しばらくたってから軽く洗い流すと、肌は驚くほどしっとりつるつるになる。なんといっても栄養まんてんの蜂蜜効果はすごい。サウナでは毛穴が開き、パック剤が速やかに浸透していくので効果は抜群。

    サウナから上がったら市場で買っておいたたくさんのベリーを食べる。これで水分補給とビタミンCを楽しく補える。フィンランドのベリーは宝石のように美しいので見ているだけで体内が浄化されそうだ。もし夏にフィンランドに行かれる場合は、とても珍しくおいしいクラウドベリーというオレンジ色の季節限定のベリーをぜひ試してみて。フィンランドの隠れた名産であるけれど生産量が限られているので、輸出はほとんどされていないようだ。空港などでジャムや濃縮液は売っているけれどフレッシュなものは夏に現地でしか味わえない。

    ヘルシンキ郊外には車で三十分ほどで広大な国立公園もあるので太陽の光を浴びながら森林と湖の自然のパワーを感じながら散策を。この大自然が与えてくれるアロマ効果は絶大で森の精に抱かれたかのように心が幸せになる。心が幸せになれば、肌は輝く。そして、夜は朝市で買っておいたハーブ類をバスに浮かべて香りに包まれて眠りにつこう。

    ■ヘルシンキ

    首都のヘルシンキは森と湖の国フィンランドの入り口。空港から街に向かう途中ですでに白樺林の間を通りドラマチックな気持ちになれます。町は小さいですが、港や公園、緑豊かな大通りなどさまざまな表情に出会えます。ヨーロッパ主要都市からほぼ3時間半程度で行けるので、私的にはパリから1泊でもまったくOK。

    ■ヴィヒタ

    現地では普通に売られているサウナ用の白樺の枝を束ねたものですが、残念ながら、日本では手に入りません。入浴の際、体を洗ってから蜂蜜を顔とボディ全体に薄くのばし5分程度パックしてから洗い流せば同様の効果が得られます。

    その他のサウナ専用のアイテムも見つけたことがありませんが、最近、白樺のエキスを使ったオイルは見かけることがあるので、ボディにマッサージしたり、バスタブに数的たらしてみるのもいいと思います。ブランドはWeleda(ヴェレダ)のものがおすすめです。

    ■ハーブグッズ

    フィンランドに行かれたら、ぜひ薬局をのぞいてみてください。自然療法が発達しているので純度の高いハーブを使ったティーや、のど用のキャンディなどが、地味かわいい袋に入れて売られています。かわいいハーブの絵が描いてあるのでわかりやすく、お土産にも最高。フィンランド人は英語ができる人が多いので、どんなものが欲しいか相談すると、親身になって適切なハーブを選んでくれます。

    ■Radisson SAS 系ホテル

    ヘルシンキで気に入っているのはラディソン・SAS系のホテル。同チェーンのラディソン・SAS・ロイヤル・ホテル・ヘルシンキラディソン・SAS・プラザ・ホテルの両方に宿泊しましたが、スタイリッシュな北欧家具がうまくあしらわれていながらモダンさと暖かさを兼ね備えています。部屋ごとにテーマが違っており、好きな部屋を選べるのも楽しく、サービスのレベルも高いです。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    ホテルでの朝食ビュッフェは楽しみなもの。あれこれたくさん食べて、つい到達しにくいのがヨーグルトやフルーツ。少しお部屋に持ってきませんか?  半分食べたら残りは美容に。

    ヨーグルトは首とデコルテのパックに。ぬらした肌に塗布して3分ほどしたら洗い流します。肌がソフトでなめらかになります。ヨーグルトは砂糖入りのほうが保湿効果が高いです。フルーツは朝のバスタブに輪切りにして浮かべます。りんご、レモン、オレンジがおすすめ。柑橘系の香りはエナジャイジング効果があるので時差ぼけや疲労などに効きます。




    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.67 掲載記事より抜粋。



    モロッコ



    モロッコは大好きな国で、美容グッズも充実しています。ヨーロッパの男性が「モロッコの女性は美しい」ととろけるような表情で語るわけがわかります。美人が多い国ほど美容方法はいろいろあるものです。

    パリ出張の帰りにマラケッシュに行った際、憧れのホテルラ・マムーニアに泊まりました。

    行く前に下調べをしたところ、ガッスールという美容用のクレイ(泥)、そして、なんといってもダマスクローズ、最近ではアルガンオイルなどが有名なようです。アルガンオイルはオリーブオイルの何倍ものビタミンを含むオイル。食用にも美容用にも注目されており、これだけあればけっこうなお手入れが楽しめます。

    まずはホテル内のビューティーサロンで予約、クレイを使ったスクラブ、パック、そしてローズのエッセンシャルオイルを使ってフェイス&ボディのマッサージをしてもらいました。

    この時、モロッコ人はアカスリが好きなのだということに気がつき、男性のエステティシャンに聞くと、スーク(市場)などでアカスリ用タオルが安く売られているとの情報を入手。ホテルのお部屋のバスルームにもロゴ入りアカスリ・ミトンが用意されていました。

    施術の後、ハーブティを選べるのですが、こういうお茶がどこで売られているのか聞くと、街の薬屋では専門家が体調に合わせたお茶を選んでくれるとのこと。スークにもあるが、真剣に選びたいなら薬屋がおすすめとの情報も。

    さっそく、ホテルで質のよいタクシーをチャーターして街とスークに繰り出しました。多少高くても質のよいタクシードライバーを選んだの、情報をたくさんくれるし、一緒に値切ったりしてくれるからです。

    スークでは、アカスリタオルを百円程度で買い、化粧品店でクレイにオレンジとローズのエッセンシャルオイルをまぜたパック、エキゾチックな小さな壷に入った真っ黒いアイライナーを入手。また薬屋ではアルガンオイル(プレーン)、アルガンオイルとローズオイルをブレンドしたオイル、ムスクの天然練り香水(これはグラム売りでけっこう高く、良質のものは薬として舐めることもできるそうだ)。代謝を促進するお茶と鼻づまりにきくハーブも購入。そして、バラの花を一本…。

    夜、部屋のバスルームにバラの花びらをうかべて香りを愉しみながら一日を振り返り、アルガンオイルで顔と髪のお手入れ。その他のアイテムは帰国後自宅でモロッコ美容の再現のために大活躍しています。

    ■ガッスール、アルガンオイル、ダマスクローズ

    最近はモロッコ化粧品ブームのせいでバラエティショップなどでもガッスールや石鹸などを目にしますが、私が個人的にとても気に入っている、つまり次回モロッコで調達をしてくるまで買って使っているのは、Rose de Marrakesh(ローズ・ドゥ・マラケッシュ)とNiard(ナイアード)の2つのブランド。両方とも質が高いです。泥やアルガンオイル、ローズエッセンスなどを最初からうまくブレンドしてあり、しかも手を抜いていないつくりなので使いやすく、満足感と肌結果が得られます。

    ■ホテルのエステサロン

    「ビューティーセンター」という名前のラウンジがあり、北欧式マッサージまたはモロッコ式アカスリ&トリートメントのコースがあります。もちろんおすすめは後者。

    私は全身アカスリ&トリートメント&サウナのコースを受け、2006年当時、日本円で1万円くらいだったと思います。サウナも含めて1時間半くらいでした。スティームサウナの後、男性の施術士に体中にエッセンシャルオイルを塗布されふたたびスティームサウナで皮膚表面をふやかした後、その男性が台の上でアカスリ。次いで、ガッスール(泥)とエッセンシャルオイルの混じったパック剤を全身に塗布し、数分後に彼が全身を洗い流し、再びエッセンシャルオイルを皮膚に塗りこんで仕上がり(施術中は全裸ですので心の準備を!)。

    ■マラケッシュ

    マラケッシュは砂漠に囲まれヤシの木の茂るオアシスのような美しい街で、しかも美しいアトラス山脈が街からも見えます。

    フランス人は旧植民地のモロッコ、特にマラケッシュが大好きなので、パリからマラケッシュへは直行便が毎日あります。空港はシャルルドゴール空港ではなくオルリー空港で、パリから三時間程度で到着。朝の便に乗れば昼前にはホテルに着けます。ランチから楽しめ、翌日の昼ちょっとすぎの便に乗ってパリに戻るとしても、現地でちょうど二十四時間は楽しめ、昼、夜、朝、昼と一日の変化やお食事を十分楽しめますので効率がいいです。

    おすすめの季節は、雪が積もったアトラス山脈とヤシの木、抜けるような青空を一度に見られる雪が溶ける前の春(三〜四月)。暑くはなく、心地よく快適です。私が訪れたのは四月。気温は三十度でしたが、さわやかですばらしい気候でした。

    ■ラ・マムーニア

    ラ・マムーニアは、マラケッシュはもとよりモロッコでは一番と言われる有名なホテルで、イギリスの故チャーチル首相も絶賛したという広大な美しい庭園で知られています。1923年オープンの歴史あるホテルですが、2006年夏より大規模な改装のためクローズ中で、今年度中にリニューアル・オープンを予定しています。

    ■旅のワンポイント・アドバイス

    機内で手に入る美容ツール。まず、食事の際についてくるSALT(塩)。旅先でお肌の調子が狂って吹き出物が出たり、あごや鼻の周りがざらついたら、ふだん使っている化粧落としに混ぜて部分使いするとつるつるになります。

    蜂蜜の小さな容器があればそれも。蜂蜜は皮膚の弱い部分を除いてパックに。5分ほど置いて流すとしっとりします。蜂蜜は唇が乾燥する場合に塗ると、かなり効きます。

    それから、これは持ち出しはできませんが、男性用に置いてあるアフターシェーブローションを膝から足首までたっぷり塗ると、機内で悩まされる足のむくみにとっても効きますよ。


    *情報誌「ホテルジャンキーズ」Vol.66 掲載記事より抜粋。



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